ファスティングで腸が元気になる理由

おはようございます。セルフメンテナンス協会の長沼敬憲です。

さて、前回はファスティング(断食)をテーマに、
細胞内のリサイクル工場、

「オートファジー」

の働きについてお話ししました。

ファスティングをすることの意味は、

「オートファジーをフル稼働させ、
細胞にたまったゴミ(タンパク質の不良品)を掃除すること」

にあったと言えるわけですが、
掃除して、しかも、そのゴミを再利用。

生物が厳しい環境下を生き延びるためとは言え、
ホントすごい身体の知恵ですよね〜。

このオートファジーの仕組み、
日本の大隅良典先生が解明することで、
2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞されています。

https://www.titech.ac.jp/nobel/

まあ、この分野の研究者が
ファスティング(断食)の効用について
言及しているわけではないですが。。。(笑)

でも、「食べないほうが元気になれる」、
断食を体験した人の《感覚》って、
栄養学の知識だけだと説明しきれないですよね。

酷使していた腸が休まるから? 

もちろん、それもあるでしょうが、
細胞にゴミがたまっていたら、腸だって思うように働きません。
体って細胞からできているので、
細胞の機能性をまず高める!
そのための「食べない時間」というとらえ方が大事でしょう。

で、今回は腸とファスティングの関係ですが。。。
細胞の掃除がまず大事だと言っても、
腸は腸でちゃんとケアしてあげる必要があるわけです。

問題は、腸が日頃の不摂生で酷使されているということ。
不摂生というのは、わかりやすく言うと、

「食べすぎ」と「リズムの乱れ」

食べすぎについてはオートファジーの話が重なってきますが、
もう一つ大事なのは、食べすぎは、

「脳がつくった借金」

であるということ。

脳の借金? 何それ? 

僕たちは脳が発達するあまり、
体(腸)が欲しいと思っていなくても、
ついつい食べてしまう。。。

どういうことかというと、
食べ物ってまず舌で味わいますね?

舌には味覚細胞が集まっていて、
ここでキャッチした「美味しさ」はまず脳につながるんです。

腸で消化される前に、脳が美味しい!と感じる。

この脳が感じる美味しさって、
だいたいの場合、
刺激の強さに依存しています。

・甘いもの
・脂っこいもの
・うま味を感じるもの

これが強ければ強いほど脳は喜ぶ。
で、食品メーカーというのは、ここをしっかり研究していて、
売れるものをつくって、宣伝する。。。

やっぱり、食べちゃいますよね。
で、やめられない止まらない。。。笑。

僕はそれを「脳の食事」と呼んでいますが、
これって生物的には「過剰」なんです。

わかりやすく言えば、ごちそうですね。

ごちそうを喜ぶのは脳で、腸はその処理に追われて。。。
その帳尻を合わせるためにも、

「食べない時間」

というリセットが定期的に必要なんです。
そこで借金を返すわけですね。笑

で、あともう一つの「リズム」ですが。。。

この話は結構深いので、
ここでは腸内細菌との関わりについて簡単にお伝えしましょう。

僕たちの体の細胞の一つ一つには、
ミクロの時計が備わっていて、

「体内時計」

と呼ばれていますが、
忙しくて食事の時間が不規則になると、
それだけで体内時計が狂って、自律神経が不安定になり、
内臓がうまく働かなくなります。

だからリズムが大事になるのですが、
じつはこの体内時計、腸内細菌も同調することがわかっています。

腸内細菌って体内時計を持っていない、
ひたすら細胞分裂するだけで、生も死もない、
「時間を超えた存在」なのですが。。。

時間の世界に生きている僕たちに同調して、
特定の菌が増えたり減ったり、活性化したりしながら、
日々の体調に関わっているわけです。

ここではシンプルに、

「不摂生すると悪玉菌が増えて、腸が腐敗する」

とイメージしたらいいかも。
で、ファスティングするということは、
疲弊した腸を休ませるのと同時に、
乱れたリズムそのものをいったん断ち切る、

そう、リセットする。。。

その結果、悪玉菌の働きが鳴りをひそめ。。。
腸内環境が整いやすくなるわけです。

そう、腸内が腐敗から発酵へと向かう。。。

何を食べるかも大事ですが、
食べない時間をつくって、脳の過剰反応を鎮め、
リズムを整えなおす。。。

ファスティングすることで
様々な作用がトータルに働き、
細胞、そして腸が元気になっていくんですね。

ダイエットとか、便秘解消とか、
ファスティングで大事なのはそれだけじゃないと、
感じていただけたら嬉しいな。

大事なのは、整えること。

整えるから細胞がよみがえり、腸が元気になり、
心と体が蘇生するのです。
ダイエットも便秘解消も、その過程で得られるメリットの一つ。

そこにあまりとらわれず、
もっと根っこの部分にフォーカスして、
楽しく、心地よく、セルフメンテしていきましょう〜。

セルフメンテナンス協会・メールマガジン2020/05/25配信)より転載