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こんにちは。
セルフメンテナンス協会の長沼敬憲です。
去年10月の琵琶湖をぐるっとまわるツアーに引き続き、
今年も「スローライフ」の提唱者で、文化人類学者の辻信一さんとのツアー開催が決まりました。
今回は10/28(土)〜29(日)、1泊2日のゆっくりツアー、
その舞台は、去年に引き続き滋賀県の琵琶湖周辺。
大津駅に集合して、そこから湖西の琵琶湖テラスでびわ湖全体を一望、
そこから湖東に移動し、近江八幡、沖島、東近江、長浜。。。
古来、淡海(おうみ)と呼ばれ、日本史の表舞台、そして文化の発信地として育まれてきた土地を訪ね、
琵琶湖ならではの自然・歴史・文化に触れていきます。
今回のツアーのコンセプトは、琵琶湖の風土を体感すること。
滋賀を拠点に地域学、地域文化学を専攻し、
辻さんとも親交がある上田洋平さん(滋賀県立大学)のナビゲートで、
古来、琵琶湖周辺に育まれてきた特有の文化、自然と人との関わりを、
従来型の「観光」とは違った視点で、楽しく、ゆったりとたどっていきます。
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さて、肝心のツアーのプログラムですが。。。
11時30分に、JR大津駅の北口(びわこ口)改札前に集合。
ここから琵琶湖半沿いを車に揺られて約1時間、
琵琶湖有数のリゾート地と知られる「びわ湖バレイ」の一郭、「びわ湖テラス」へ向かいます。
山麓のロープウェイに乗って約5分、目指すは標高1108mの打見山。
その山頂にひろがるウッドデッキのテラスでゆったりくつろぎながら、
雄大な琵琶湖の眺望を楽しむことができます。
ランチは事前に食べておいてもよし、こちらのカフェでいただいてもよし。
これから旅する琵琶湖の全景を楽しんだのち、
ロープウェイで降り、ふもとの南比良集落へ向かいます。
ここで、今回の旅のナビゲーターでもある上田洋平さんと合流、
まず、南比良の「ふるさと絵屏風」を見学します。
ふるさと絵屏風は、上田さんが創案した、地域に暮らす人たちの記憶をもとに生活体験を描き上げた絵図で、
その地域の様々な人が協働して制作することを通し、
地域の「めぐみ」を見つめ直し、現在の暮らしのあり方を再発見していく活動が展開されています。
南比良のふるさと絵屏風は、現在、滋賀県を中心に 30 余りある絵屏風の一つで、
比良山地の水源地から琵琶湖へと至る、山-里-海のつながりを再現、
この絵図に描かれた心象風景をもとに、上田さんの案内で現地をゆっくりたどっていきます。
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その後、琵琶湖大橋を渡って、湖東へ移動。
近江商人発祥の地として知られる水郷・近江八幡へ向かいます。
運河として利用されていた八幡堀、近江商人の町屋、
異国情緒あふれる洋館などが残る旧市街地などを散策していきましょう。
散策を終えたら車で、宿泊先である休暇村近江八幡へ。
名物である近江牛のディナービュッフェをいただいたあと、辻さん・上田さんを囲むお話し会も企画しています。
また、琵琶湖を一望できる天然温泉「宮ヶ浜の湯」も併設されていますので、
ゆっくり旅の疲れを癒しましょう。
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2日目は、朝ごはんをいただいたあと、
船をチャーターし、ホテルの対面に浮かぶ沖島へ。
沖島は、琵琶湖の沖合約1.5キロに浮かぶ琵琶湖最大の島で、400人ほどが暮らしています。
湖沼の島に人が住む例は世界的にも少なく、しかも猫が多いとか。笑
島内には自動車も信号機もなく、昔ながらの生活の知恵、自然がいまも息づいています。
島の漁師さんのガイドで島内を散策しながら、
氏神にあたる奥津島神社、厳島神社(弁天さん)などの古い寺社をめぐり、
島の北側にある千円畑と呼ばれる里風景などを見学。
散策後、漁協会館で地元の女性たち(湖島婦貴・ことぶきの会)がつくった
鮒寿司、湖魚の若煮などをおみやげに購入し、
チャーター船で近江八幡に戻り、
次は政所茶(まんどころちゃ)の産地である、東近江市の奥永源寺地域へ向かいます。
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政所茶(まんどころちゃ)は、琵琶湖の源流にあたる奥永源寺地域で
600年以上にわたって受け継がれ、江戸時代には宇治茶と並ぶ銘茶として知られてきました。
高齢化が進み、茶畑の耕作が断念されつつあったなか、
上田さんの滋賀県立大学の学生たちのフィールドワークをきっかけに
「政所茶縁の会」が結成され、他地域から有志が集まり、
茶畑を借り受け、政所茶の生産・販売などに取組むようになりました。
政所茶の特徴は、水源にあるため無農薬栽培を守り、
在来種の茶樹を大事に育てながら、丁寧な茶づくりが続けられているという点。
また、三重県境にも近い秘境の風景はのどかで美しく、
琵琶湖畔とはまたちがった自然の豊かさが体感できるでしょう。
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まず、お昼には築200年の古民家「日登美山荘」にて、
いけすの岩魚、自家製の野菜、味噌、沢庵など地元の食材をふんだんに使ったランチをいただき、
食後には政所茶にまつわるお話し、お茶の飲み比べ(利き茶)、
そして、土地の方の案内で茶畑をめぐります。
ランチのあとはバスに揺られて、琵琶湖の北部、長浜市にある黒田常安寺へ。
長浜は仏教文化財の宝庫として知られ、古くから伝わる観音菩薩像が数多く残っている地域で、
その数は130を超えるとされています。
今回訪ねる黒田常念寺にある「いも観音」もその一つ。
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10体ほどの仏像の多くは、足の部分がなかったり、顔立ちもはっきりしませんが、
これは戦国時代、兵乱が治まった後に地中から掘り出され、
近くの余呉川でいもを洗うように清められたことに由来していると言われています。
いも観音を拝観したあと車でJR米原駅に向かい、ここで現地解散。
そのまま電車で帰路につくのはもちろん、
延泊して、ツアーで訪問できなかった彦根、大津市内、湖西の高島などを
ゆっくりとめぐるのもいいでしょう。
これまで繰り返しお伝えしてきたように、
大事なのは、いつもの日常を離れ、「空間に出る」こと。
意識は空間(地場)に影響され、時として一瞬で変容します。
しかも、その変化は感覚を共有することで、何倍にも広がり、日常も変えていく。。。
非日常の空間を共有し、遺伝子のスイッチを心地よい方向にオンしませんか?
琵琶湖をぐるっとめぐるゆっくりツアーで、実りの秋を一緒に体感していきましょう!
●ツアー概要
開催日:2023年10月28日(土)〜29日(日)
募集人数:15名様(現地発着型プラン)
ツアー代金:おひとり様・72000円(有料会員)/82000円(無料会員)
ツアー代金に含まれるもの:宿泊代金、日程表記載の食事代金、貸切送迎車・チャーター船代金、国内旅行保険、消費税
現地案内:辻信一(ナマケモノ倶楽部代表)、上田洋平(滋賀県立大学講師)、長沼敬憲(セルフメンテナンス協会理事)
集合場所: JR大津駅南口改札前(滋賀県県大津市)
*JR京都駅より東海道山陽本線で10分ほど
●ツアー・スケジュール:
1日目(10/28)
11:30 JR大津駅集合
*バスで比良山地の「びわ湖テラス」へ移動。ロープウェイで山頂へ。
12:45 びわ湖テラスで琵琶湖を一望(〜13:30)
*ランチは自由(テラスカフェなどあり各自で)
14:00 南比良「ふるさと絵屏風」見学(〜15:30)
*上田洋平さん、合流。水源地〜琵琶湖へつづく山-里-海の風景を体感
16:30 近江八幡の旧市街地を散策
*八幡堀、近江商人の町屋、洋館などをたどる
18:30 宿泊先(休暇村近江八幡)にチェックイン
*夕食後、辻さん・上田さんを囲むお話し会
*天然温泉「宮ヶ浜の湯」もあり
●2日目(10/29)
8:45 ホテル発、チャーター船で沖島へ
9:00 沖島着(〜11:00)
*島内をゆっくり散策(魚のゆりかご水田、千円畑、弁天さんなど)
11:30 チャーター船で近江八幡に戻り、バスで東近江へ
12:30 政所茶のふるさと・奥永源寺地域を訪問(〜14:30)
*「日登美山荘」にて郷土料理のランチ、政所茶の利き茶など体験
16:00 長浜市・黒田安念寺の「いも観音」参拝
17:00 JR米原駅にて現地解散
*大津駅/京都駅までともに約60分。
*解散後、延泊を希望される方はご相談ください(ご予約は各自で)。
*悪天時の場合など、コース変更の可能性もあります。その点、ご了承ください。
●宿泊:
休暇村近江八幡(滋賀県近江八幡市沖島町宮ヶ浜)
●お申し込み:
info@selfmaintenance.org(セルフメンテナンス協会事務局)まで、お名前をご明記の上、お申込みください。
*有料会員の方はLINEにてご連絡ください。ともに事務局よりご案内します。
●辻信一さんプロフィール:
文化人類学者、環境=文化NGO「ナマケモノ倶楽部」代表、明治学院大学名誉教授。1952年生まれ、1977年北米に渡り、カナダ、アメリカの諸大学で哲学・文化人類学を学び、1988年米国コーネル大学で文化人類学博士号を取得。1992年より2020年まで明治学院大学国際学部教員として「文化とエコロジー」などの講座を担当。またアクティビストとして、「スローライフ」、「ハチドリのひとしずく」、「キャンドルナイト」、「しあわせの経済」などの社会ムーブメントの先頭に立つ。『スロー・イズ・ビューティフル』、『常世の舟を漕ぎて』など著書多数。映像作品に『アジアの叡智』(DVDブックシリーズ、現在8巻)、「レイジーマン物語ータイの森で出会った“なまけ者”」(ゆっくり堂)など。最新刊は『ナマケモノ教授のムダのてつがく』(大月書店)。https://theslothclub.wixsite.com/tsuji
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去年(2022年)の琵琶湖ツアーより
●上田洋平さんプロフィール
滋賀県立大学地域共生センター講師。滋賀県立大学大学院人間文化学研究科地域文化学専攻博士課程単位取得退学。専門は地域文化学、地域学。1976年京都府生まれ。滋賀県在住。風土に根ざした暮らしと文化に関する研究と実践に取り組む一方、地域づくりを担う人材の育成や地域と連携した「共育プログラム」の開発・運営にも従事、「まちづくりのホームドクター(かかりつけ医)」として地域に関わるあらゆる分野の相談に乗る。地域住民が自らの五感体験を素材として「環世界」的な地域像(ふるさと絵屏風)を描き語る多世代共創型まちづくりの手法「心象図法」を開発。同手法は広く各地に普及しつつある。著書に『場づくりから始める地域づくり(共著・学芸出版、2021年)』ほか。
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2022年の琵琶湖ツアーより
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