“時間がない”って、どこまで本当?
今回のテーマは、
「“時間がない”って、どこまで本当?」
さて、今回も「時間」についての話です。
以前、「フードジャーニー」という本のなかで、
オーストラリアの先住民である
アボリジニー
の独特の世界観について触れたことがあります。
アボリジニーたちは、僕たちとは異なる時間のなかで生きていて。。。
それは「ドリーミング」と呼ばれていました。
正確に言うと、ドリーミングと訳したのは西洋の人たちです。
直訳すると「夢を見る」ということですね?
夢を見ると言うことは、過去も現在も未来も。。。
すべてが同じ時間軸で同居しているということです。
実際、僕たちの意識はそうなっていますよね。
現在(いま)という時間に所属しながら、
イメージ次第で、過去にも未来にも行き来することができる。。。
本来、それが「時間」の本質なのかもしれません。
実際、アボリジニーたちは、亡くなった祖先を過去の人とは見なさず、
ドリーミングのなかでつねに存在を感じていました。
神話は昔話ではなく、現実の生活と重なり合った出来事であり、
目に見えるものも見えないものも、
おなじようにリアリティーがあったんだと思います。
そう、同じ地球にいながら、僕たちとは異なる世界に棲んでいた。。。
まさにドリーミングとしか言いようがありません。
僕は時々、直線的な時間から離れ、
このドリーミングのなかでイメージを膨らませます。
いや、イメージを膨らませるというより。。。
ドリーミングこそがイメージの源泉なんでしょうね。
忙しい現実を生きている人には、
もしかしたら呑気な話に聞こえるかもしれません。
でも、目の前の忙しさとは関わりなく、
その人のなかにドリーミングは存在しているわけです。
たとえば、ちょっと違う話になりますが。。。
野球の名バッターは、「ボールが止まって見える」ことがあると言いますね。
あるいは、山登りで崖から滑り落ち、生命を落としかけた友人が、
「時間が止まったようだった」
と語ったのを聞いたこともあります。
ほんの数秒の時間がすご〜く長く感じたそうです。
決めた約束は確かに守らないといけないですが。。。
「時間がない」
ということは、本当は「ない」のかもしれません。
アボリジニーたちにしても、ヒマだったから時間がたくさんあったわけではなく、
時間に対する認識が根本で違っていた。。。
時間があるとか、ないとか、
僕たちは物理的な時間を物差しにして語りますが、
忙しくて目がまわりそうな時、ちょっと一呼吸してみてください。
「ほんの5分」であっても、
思いのほかゆったり時間が流れていることがわかるかもしれません。
時間って何でしょうね?
不思議に思ったことはありませんか?
僕たちはなぜ、時間に追われているんでしょう?
ヒマになったら、やりたいことができる?
。。。ちょっと違いますよね。
本当は別にやりたいことがあったとしても、
目の前にあることを受け入れて、そこに意識を合わせれたら、
「やりたいことがやれないからつらい」
という感じではなくなってきます。
やりたいことはやれたほうがいいですが、
この世界は、やりたいことばかりで成り立っているわけではなく。。。
そういう白黒つけるところから離れると、
すべてが「必要な時間」に変わっていく気がします。
必要な時間だけだったら、目の前で起こるあらゆることが自分を後押ししてくれます。
やりたいことをやっていなくても、
結果として、やりたいことに向かっていけるでしょう。
そういうドリーミングの世界を感じられる人が増えていったら、
目の前の世界の見え方も変わっていくはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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*セルフメンテナンス協会・メールマガジン(2021/7/22配信)より転載
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