2022年、「マトリックス」から抜け出す旅

今回のテーマは、 
「2022年、マトリックスから抜け出す旅」。

いま、映画「マトリックス4」が上映中ですね。
僕は年末の慌ただしい合間を縫って観にいってきたのですが。。。
(※1月17日配信のメルマガより転載)

「2022年のテーマがここに内包されているな」

いま振り返って、そんな思いが湧いてきています。
ストーリーはネタバレになってしまうので書きませんが。。。
映画からインスパイアされたことを、ちょこっとシェアしますね。

まず、マトリックスとは何か?

映画のなかでは、

「コンピューターのつくりだした仮想現実」

を表しているようですが。。。。
語源(matrix)そのものをたどっていくと、

「母体」
「基盤」

といった言葉が出てきます。
では、なんの母体であり、基盤なのか?

このあたりを調べた時にピ〜ンと来たのは、
細胞内のエネルギー製造工場であるミトコンドリアの存在です。

ミトコンドリアは内膜と外膜という二重の膜で覆われていますが、
じつは、このうちの内膜のさらに内側が、

「マトリックス」

と呼ばれているんですね。
では、なぜ呼ばれているか? 

このマトリックスにはTCA回路と呼ばれる
活動エネルギーを生み出す大事なシステムが備わっていると言われています。

難しいところは省きますが。。。

回路という言葉からわかるように、
延々とまわりづづけながら食べ物の栄養を分解し、
活動エネルギーのもとをつくっているわけですね。

まさに母体であり、基盤。

そうやってつくられたエネルギーがあるから、
生物は生長し、繁栄し、多様化し。。。
この社会、いや、地球の生態系そのものがつくられてきた。。。

その意味では、「この世界の母体」と呼んでもいいかもしれません。

ここで重要になってくるのが、
こうした世界は「有限」であるという点です。

有限であるということは「終わり」があるということ。

ミトコンドリアが膨大なエネルギーをつくりだす過程で
活性酸素という廃棄物も生まれるため、
細胞は成長と同時に酸化(老化)していく宿命があるわけで。。。

そう、この酸化の先にあるのが「死の世界」

僕たちは、母体となるエネルギーによってこの世界に生まれ、
成長し、老化し、ついには死を迎えてしまう。。。

しかし、それですべてが終わりではなく、
記憶(遺伝情報)を受け継いだ子孫がまた同じことを繰り返しながら、
またあたらしい循環を生み出していく。

まさに、仏教でいうところの「輪廻」そのもの。

自分が存在する世界は、まちがいなく実体があるように感じられますが。。。
すべては生まれて消えて、また生まれて消えて。。。
その意味では、コンピューターの仮想現実と変わらないかもしれないわけです。

実際、映画「マトリックス」では、この世界が仮想現実そのものととらえ、

「仮想現実から抜け出せ!」

と繰り返しメッセージしているわけですが。。。
これだけではピンと来ないですよね?

ここでは身体の働きをもう少し探りながら、映画のメッセージを重ね合わせてみましょう。

栄養や酸素が腸から細胞に取り込まれ、
ミトコンドリアで活動エネルギーがつくられる過程は、
「代謝」と呼ばれています。

食べて、呼吸して、腸が動き、血液がめぐり。。。

こうした過程で生まれるのが「快・不快」の感情であり、
進化した生き物であるヒトはここからさらに

「喜怒哀楽」

といった、細やかな感情も生み出しています。

喜んだり、怒ったり、悲しんだり、楽しんだり。。。
それこそまさに人生そのもの。

でも、ここまで見てきたように、
こうした「感情」は生理的な反応にすぎないわけです。

ちょっと難しく感じるかもしれませんが。。。
たとえば、怒りが湧いてきた時、
少し落ち着いて、ゆっくり呼吸したり、散歩してみたらどうでしょう?

激しかった怒りも和らいで、
より冷静に現実を受け止められるかもしれません。

湧き上がってきた感情は、いつかは消えてなくなるもの。

にもかかわらず、その思いを握ってばかりいたら、
そのうち自分そのもののように思ってしまう。
いや、そればかりか感情が増幅され、様々な妄想が生まれやすくなります。

この社会は、こうした「感情」の集合体にほかなりません。

感情によって世論がつくられ、常識がつくられ、規則がつくられ。。。
いつの間にか自分自身が束縛され、自由を奪われ。。。

やがて喜びさえも奪われ。。。

映画の主人公・ネオのように、
こうした現実から離れ、ちょっと引いた目で受け止めてみる。

自分を苦しめているものの正体に気づき、
「それは真実ではない!」と自分の本心に目を向けていく。。。

自分は何をしたいのか? どこに向かっていきたいのか?

感情の渦(=仮想現実)から抜け出し、振り回されなくなっていければ、
まさに映画を楽しむような気持ちで、

「人生というゲーム」

がより深く、より楽しく、味わっていけるかもしれません。

僕自身、ネオになった気持ちで。。。
この2020年も「自分らしく」生きていきたいなと思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
一緒にセルフメンテナンスをして豊かな人生を創りましょう。

セルフメンテナンス協会・メールマガジン2022/1/17配信)より転載

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