森毅先生に学ぶ、軽やかに生きるためのヒント
※ブログは、1月からしばらくの間、不定期配信となります。
さて、今日のテーマは「森毅先生に学ぶ、軽やかに生きるためのヒント」
森毅さんは、1928年東京生まれの数学者で、東京大学数学科を卒業し、京都大学名誉教授。
2010年に逝去されていらっしゃいますが、なんとも人生を達観した「ゆるさ」が素晴らしく、
いくつも名言を残されています。
今日はその中でも私が好きな言葉をいくつかご紹介しますね。
「つまずき」という言葉を使うが、ぼくは嫌いだ。道が決まっているからつまずくと怪我をするのだ。つまずいて倒れ込んだ、そこが心の中の野原だったとしたら、寝そべったまましばらく風に吹かれて過ごせばいい。心の中に、こういう野原を持っているときっといいことがある。
人生80年一つのコンセプトで生きるのは流すぎるので、20年ずつ区切ると4回生きられる、そう思ったほうが気楽でないか。人生20年4回説。60代以降、晩年をいかに生きるかっていうのをテーマにしてまして。30代、40代の遺産で生きるのはつまらんで、と。そこで思い付いたのが20年説。人間の細胞というのは全部入れ替わっているんですよね。頭の中の回線も切り替わっているんだと。だから、赤の他人みたいなもんです。80年もひとつのコンセプトで生きるのは長すぎて、人生一筋なんてのは、あれは人生50年時代の話だと。20年ずつと思ったら、そしたら4回あるねんから。1回くらいどうでもと思ったら次があるわさと、そう思ったほうがええんちゃうか と。
なぜひとつにまとまると、つまらぬかというと、それは狭くなっていって、なにより不安定だからだ。安定というのは、ひとつにまとまることではない。重心のところにすべての質量が集中しているのは、棒をつったてたようですぐに倒れる。それでつい、底をセメダインでかためようとするものだから、時代に沿って動けなくなる。それぐらいなら、重心のところは空虚であっても、ヤジロベイのようなもので、両側に腕をのばしたほうが安定がよい。スペクトルの幅はひろいほうが安全なのである。
そして、なるべくなら、その重心は移動したほうがよい。じっとしているいるよりは、走っているほうが倒れにくい。ひとつに決めて、ひとつにまとめるのは、安全なようでもっとも不安定なのだ。
学校教育でユトリということが言われるようになった。たいへんよいことだ。
ただし、ユトリを作るために「ムダを省く」ようなことを言うのはいただけない。本来、ユトリというのはムダを伴ってあるものだ、と思う。
ムダを省いて作ったユトリなんてのは、管理された休暇のレジャーのようなもので、じつは遊ぶためにユトリがなくなったりするのがオチである。むしろ、平気でムダを抱えこむのが、ユトリというものだ。人間がユトリを持つためには、なによりもネバナラヌ意識を捨てねばならぬ。
というわけで、私も道筋を決めずに、ひとつにまとまらずに、「無駄な試み=真のゆとり」を人生に招き入れつづけたいと思っています。
つまづきがあるから楽しいし、他者との違いがあるから楽しいし、無駄があるから楽しい。
そんな人生をチョイスしたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
一緒にセルフメンテナンスをして豊かな人生を創りましょう。
*セルフメンテナンス協会・メールマガジン(2023/10/30配信)より転載
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自らの「体」と「心」と「脳(思考⇒行動)」を能動的にメンテナンスすることにより、
自らのポテンシャルを最大化させ、自分自身や社会の幸福度を高める。
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